銀行員の設備資金審査のポイント、設備効果

設備効果は、設備資金融資のポイントとなる

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設備効果とは、その設備投資を行ったら財務上どのような投資効果が得られるか?という事であり、銀行員が設備資金融資を審査する上では大事なポイントです。

 

銀行員が設備資金を審査する時にまず最初に聞かれることは、

 

「買い替えか?増設か?」

 

という事です。

 

単純な話、買い替えなら設備効果は限定的だろう。増設なら売上や利益は今以上に伸びるだろうという発想です。

 

例えば機械が老朽化して、また同じような機械を買い替えするということであれば、現状を維持できるという効果にとどまります。

 

しかし、買い替えする機械が効率の高い機械であり、生産効率がアップするとか、オートメーション化により人件費が削減できるのであれば、売上高や利益の増加を見込める事になりますので、そのあたりを銀行員に説明する必要があります。

 

建物の建て替え等も同様で、事務所が老朽化して建て替える場合、それにより売上高が増加する事はありませんが、店舗が老朽化して建て替えをする場合、新店舗になって顧客満足度が高まり、多くの集客が見込める場合もあるでしょう。

 

これに対し増設する場合、例えば、今の店舗が好調なので、もう1店舗増やすのであれば、単純に売上高の増加が見込めます。

 

運送業における車両の増設も、単純に車両を増やせば売上の増加が見込めますよね。しかし、車両増設により、ドライバーを新たに雇用する必要がある場合は経費も増加しますし、燃料費や保険料等維持コストも当然かかってきます。

 

要するに、買い替えでも増設でも、それを設備した事によって、どれだけ売上が増えるのか?経費がどれだけ増える、或いは減るのか?結果利益がどれだけ増える見通しか?という投資効果を把握し、返済が可能であるかどうかを審査されます。

 

 

例えばですが、機械の増設の為に、1,000万円(期間3年の元金均等返済)の融資を申し込んだとして、銀行の審査ではこのような見方をします。

 

機械導入により、売上高が年間1,000万円、当期純利益100万円、(減価償却費80万円)の増加を見込めるとします。

 

前提条件として、
前期の売上高 3,000万円
前期の当期純利益 200万円
前期の減価償却費  50万円

 

の場合、来期は、

 

売上高 4,000万円
当期純利益 300万円
減価償却費 130万円

 

となる事が予想できます。(かなりざっくりです。)

 

借入金額が1,000万円(28万円×36回返済)だとすると、年間元金返済額は336万円(28万円×12回)です。

 

前期の償却前利益(当期純利益+減価償却費)は250万円であり、現状では年間返済額336万円が償却前利益250万円を上回って返済ができない事になります。

 

しかし、機械増設により償却前利益(当期純利益+減価償却費)は430万円となると予想されるので、返済は可能であると判断できます。

 

以上のように、設備したものによって、どのような効果が生まれるか?それによって返済が可能か?と言う事がポイントになります。

 

 

 


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